2014年8月9日土曜日

サニーマウンテン

 例によってウグイマンだ。彼が新エリアというか、新沢を提示してきたのだ。その沢がサニーマウンテンという名前なのだが、どうにもウグイマンの歯切れが悪い。彼自身は行ってみたいが、僕がうだうだ言いそうだ、とのコト。詳細を聞いて面白そうだと僕が反応すると「いや、でも…」みたいなカンジでちょっと引いたり。

 僕がイヤがりそうな理由としては水量少なすぎ(というか川幅が狭過ぎ)とか上の木がうるさすぎとかそもそも到達するのに根性が必要だとか、そんな理由だったが、僕のモチベーションが上がってしまったので行くコトに。

 いつも通り上野原ICで降りて、いつも通りラヴなコンビニを通り過ぎる。いつもならそこから山を登っていくのだが、今日は違う。山に向かう道を曲がらずにまっすぐ行く。そっちはそっちで山道なのだが、最初らへんのカーブも曲がらない笑。強引に直進だぜ!

やる気スイッチがそこらじゅうに!
というワケで現場到着。釣れなさそうな細すぎる沢。だが渓相はかなりいい。これはモチベーションが上がるっ。

 だがしかしココでは釣らない。まずは一番上の大本命のポイントから攻めてみる。何故ならこれが今日最初の1投げだからだ。やっぱりまずは釣りたいよね。

 根性が必要な山登りをする。しかし傾斜のキツさって不思議だよね。今歩いてるココは一応クルマも通った痕跡があるような道で、急斜面回避のためにジグザグになってるような普通の山道。

 こういう人工的な坂はすぐヤになる。川を遡ってる時はもっとキツくても大丈夫な気がするんだけど多分それはやる気の問題だ。

 5歩ぐらい歩いたところで「まだぁ?」とか言うのは根性ナシのお約束プレイだ。距離はさほどでもないが上記の通りやる気の出ない坂なのでめんどくせぇ。ま、でも無事現場に到着。

 大量のクモの巣はめんどくさいのだが、人が入っていない証拠でもあるのでプラマイゼロ。川に向かって慎重かつ大胆にわしわしと進む。川が見えるか見えないかぐらいのところからはかなり慎重に。

 なんせ小さい沢なので慎重すぎるぐらいじゃないとすぐおさかなさんに見つかってしまうのだ。ウグイマンからの事前情報があったのでヘマは特にナシ。たしかに竿を出すにも苦労するレベルで密林なのだが、まぁなんとかなるだろ。

イワナちゃんって強そうだよね
  まず一番可能性のあるポイントを狙ってみる。そしたら一発で出た!しかもイワナちゃん!これで僕の心はヒートアップした。後でウグイマンに言われて気付いたのだが、僕はどうもイワナちゃんが好きすぎるようだ。ヤマメちゃんの時と反応が全然違う笑

 とにかくキープサイズのイワナちゃんが出たのでもう満足。17cmぐらいだと思うがそんなコトはどうでもよろしい。イワナちゃんだしこんな釣れなさそうなほっそい川だし、そこで狙い通りに釣れたんだから大満足だ。

 小さいポイントなのでココに他におさかなさんがいたとしても今のバトルでもう出てこないだろう。でも期待しちゃうよね。もう1投したくなるよね。なのでリリースには特に気を遣う。ポイントを荒らさないトコにリリースするにはポイントを荒らさないように移動もしなければならんのだ。

 そーっと移動してリリースして、ってやってたらウグイマンが先ほどのポイントを攻めるようだ。さすがにもういないだろ、とは思うのだが彼もやっぱり「一応念のため、ね」みたいな気持ちになったんだろう。しかも僕と全く同じトコに投げてるぞ。

 っておい!何釣ってんだよ!しかも僕よりデカいじゃねぇかっ!僕が釣ったイワナちゃんは最初に一瞬見えた魚影より小さいかな?とか思ってたのだが屈折による錯覚だと思ってたらコイツがその正体かよ。なんてこった。

 もちろんこのポイントではこの2尾の後にはもう何も釣れなかった。そういうモンだよなー。でも僕としてはホントに満足してたのだ。ウグイマンが申し訳なさそうに「いやアレはすまんかった」とか言ってるのだが、僕も釣ってていい気分なので全然気にしなくておげー。

 その後ちょっと下のポイントにも行ってみた。僕が到着する前にウグイマンが何やら大興奮してる。「すげぇデカい魚影が見えた!」とのコト。こんな小さい沢なので僕の中では勝手にヌシ呼ばわり。

 二人でヌシを狙ってみたのだが、やはり釣れない。さすがに荒らしすぎたかな、というところで終了。悔しいなぁ、次来た時はヌシ狙いだっ。でもその前に誰かが入って持って帰っちゃったりするかなぁ、ぬぬぬ。このヌシを諦めたところでサニーマウンテン終了。

 実際行ってみたらそんなに僕が嫌いな要素はないじゃん、と思うのは多分釣れたからだ笑。沢でもそれなりのサイズが釣れる(ってそりゃだいぶ素人の意見かもしれんな笑) コトがわかったし、思ったほどハードではなかったのでココは僕のお気に入りのエリアに昇格っ。

 さて数日後、気をよくしたのでこの釣行でもサニーマウンテンから始めた。ヌシもいるハズだしね。実はこの時は初の原チャリ釣行を決行した。近いってのがわかったので兼ねてからやってみたかった夢を実現したのだ。

 ウグイマンと共に高校生のように原チャリでツーリング。ウチから現場までの間にラヴリーな峠があるのだが、そこが通行止めになっていた。気付かずに峠の頂上まで行って戻ったりして、ツーリング度が無駄にアップした。

 しかたなく大垂水峠から行ったのだが、思いの外近かった。これぐらいの距離なら原チャリで充分じゃん。と思ったが、ウグイマンは僕のウチまでの道のりもあるのでやっぱりクルマのほうが便利なんだろうな。

 さて現地到着。今回は下から徐々に攻めていく。やっぱり狭いのでポイントは少ないのだが、十分楽しめる。竿がクモの巣だらけになったりするのだが、こんだけ大量にからまると豪快に除去できるのでいっそ清々しい。

 ヌシもいるし一番上まで行けば釣った実績のあるポイントもある。ならば下から攻めてボウズでもクライマックスは今じゃない、と思えるので心に余裕ができる。余裕があれば釣れる。釣れるのだがさすがに小さいのがいくつか釣れただけだった。

 ヌシポイントも一番上も結局釣れなかったが、結構豪快に雨が降ってきたのでサニーマウンテンを後にした。ちょうど昼過ぎだったので近くにある長寿メシを喰いに行く。喰ってる間に雨は止んだ。

 もう1ヶ所ぐらいやっつけてから帰ろうぜ、ってコトになりその後ウグイマンの案内でいつもの川に。原チャリだと駐車のコトを考えないとか川のすぐそばまで行けるとか、便利なコトも多い。普段は歩くのが面倒なトコに行くコトにした。

入渓してすぐ撮影
  川に着いたらまず撮影。カメラやってるお友達が渓流の写真を見たいと言っていたので釣り用とは違うイメージで写真を撮ってみたのだが、自分で見ても釣り用写真との違いが全然ない笑

 ココから上流に向かって遡っていくのだが、そんなにたくさんの距離を移動できるワケではなかった。

 さきほど昼メシ前に降った雨で増水していたのだ。増水自体はおさかなさんがいいカンジに活発になる程度なので歓迎だが、この増水とウグイマンのウェーダーが破けたコトにより、移動は制限された。まぁココは整理体操的に寄った場所なのでそんなにガツガツ攻めるつもりはなかったので問題ナシ。

デブヤマメたん可愛い
しばらく釣ってるとなかなかいいカンジのヤマメちゃんが釣れた。前回今回と行ったサニーマウンテンはイワナの多いトコなのでなんだか久々のヤマメちゃんだと思う。サイズはそこそこ。

 久々のヤマメちゃんのアタリはなかなか気持ちよかった。イワナちゃんと比較してみるとやっぱり違うね。いやニジマスやウグイも違うんだけどさ。

 ココでは僕はなんだかネタにもならない中途半端なウグイを釣り上げたりもした。その間にウグイマンはニジマスを釣ったりもしてた。

 彼はあとウグイだけ、僕はあとニジマスだけ釣ればグランドスラム達成なのだが、その夢は二人とも叶わないまま納竿。あ、僕らの中ではヤマメ、イワナ、ニジマス、ウグイの4種制覇でグランドスラム達成、って勝手に呼んでいるのだ。アブラハヤとかもいろいろ混ぜて7種を2尾づつ制覇したら七対子とか言ってみよかな。

 帰りにまた雨が降ってきたがカッパもあるし特に問題ナシ。と思ってたらカッパが裂けてヒーローマントみたくなってもた。危ないのでビラビラしてるトコはケツに挟んでなんとか運転する。この日は二人共翌日の予定があったので反省会はナシ。

 そういえば今ウグイマンには僕から仕事を振ってるのだ。 そして僕のほうはもう終わってるので彼の仕事中にまたこっそりソロ釣行でもするかな。